さて、最近の相談の中で多いのは転職についてですが、その理由として「職場(特に上司)での人間関係」が多いですね。
まあ、職場で人間関係、特に上司とウマが合わないと正直しんどいですね。
「私も過去に経験がありますよ」と言うと、「えっ!先生もあるのですか?」と、びっくりされるのですが。
私の場合、上司の性格的(短気ですぐに怒る)なものもあれば、上司の仕事やビジネスに対する長期的視点の欠如、マネジメント能力とリーダーシップ能力不足などがありました。
性格的なものはなんとか熱りが冷めるまで我慢ができても(これも限界がありますが)、仕事を期日内に遂行する上で、上司の的確な指示やアドバイスがなければどうしようもありません。
また、長期的な視点がなければ、環境や時代の変化によって、部署の仕事そのものがなくなってしまう危険性があります(当時の仕事は衰退産業のビジネスが主体でした)。幾たびも新規ビジネスの提案を上司にしましたが、明快な理由もなく却下され続けていました。
本当にモチベーションは下がるし、会社にいくのも億劫だし毎日が憂鬱になってました。
でもね、ある日、考え方を変えたのです。
上司や会社の奴隷ではないし、上司と心中も嫌なのに、どうして自分は今の組織や会社にこだわるのか?ということ。
そして、「今の組織や会社でなくてはいけない明確な理由はあるか?」ということを徹底的に考えました。
でも、明確な理由が見つかりませんでした。
そこで、ようやく気づきました。「自分はミッションやビジョンに基づいて仕事をやっていなかった。だから、明確な理由もなく目先の仕事や会社に囚われていたのだ」と。
今まで悩んでいたことはキャリアの表層の側面であって、本質的に悩まなければならなかったのは、ミッションやビジョンといったキャリアの深層の側面であると。
ミッションとは自分の才能を生かして長期的・継続的に社会に役に立つことであり、ビジョンとはミッションを果たすために、いつまでにどのような専門知識・スキル・経験などを習得したいのかを明確にしたものです。
つまり、本質的に仕事とは、(組織や会社を超えて)社会に役に立つことなので、何も今の組織や会社でなくてはいけない理由はありません。
ミッションやビジョンに向かって、自分の力が発揮できる組織や会社を選んでいけばいいし、自ら起業しても良いわけです。
ミッションやビジョンといった「キャリアの軸や核」が明確でないから、目先のことしか見えなくなり、今の組織や会社を離れるとどうなるか不安が募って、いつの間にか自分を追い込んでしまうことになるのです。
私のミッションとビジョンが明確になったら、仕事やキャリアの視点が社会と拡がり、長期的に目指すべきキャリアの方向性がはっきりしたので、本当に気持ちが楽になりました。
何よりも、自分と会社との関係性が変わり、目先の組織や会社に固執せず気を遣わなくてもよくなったことが大きかったですね。
なので、転職も躊躇なくすることができました。
いかに円満退社であっても会社を辞めることは裏切り者とみなされます。でも、それは会社内しか見ていない器の小さな考え方なので、気にすることはありません。言いたい人には言わせておけば良いのです。
視点を会社内ではなく、もっと社会という広い範囲で観て、違う会社や業界に転職しても、お互い社会に役に立つ仕事をやっている者同志であるという想いが重要であると思えるようになりました。そして、そう想える人との付き合いを大切にするようになりました。
多くの相談の中で「キャリアの表層」に悩んで堂々巡りをしている人は多いと思います。しかし、「キャリアの軸や核」が明確になれば、明らかに仕事やキャリアの悩みの質がポジティブに変わってきますよ。
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キャリアや仕事での悩みがあれば、この機会に是非活用してくださいね。